新型コロナウイルスの影響で、ゴルフ場を取り巻く環境も変わりました。
外出自粛、人との接触制限など、多くの行動に制約が加わりました。
そんな中、1つの流れが注目されてきています。
それは、スループレーという選択肢です。
今までのスループレー
それまでスループレーと言えば、北海道や沖縄では一般的でした。
逆に言えば、それ以外では、ハーフ終了時に当たり前に昼食休憩があるスタイルです。
この時間を、懇親として大切に思う方と、時間の無駄と思う方がいたと思います。
コロナ渦でのスループレー
新型コロナウイルスの影響で、人や物との接触を極力避けなければならなくなりました。
ゴルフ場の多くは、レストランや浴室の利用を禁止したり、クラブハウス、ロッカーでも使用制限を行なったり、かなりの対策をしていたと思います。
また、ゴルフ場そのものを営業自粛してしまったところもあります。
※ゴルフ場自体は、国や自治体からの休業要請には含まれませんでした。
また、プレイヤーも、バンカーレーキは使用せず、足でならすであるとか、ピンは抜かずにOKパットを認めるなど、違ったスタイルでのプレーとなりました。
見直されたスループレー
そうなると、そもそもゴルフをするのに、昼の休憩は不要ではないかという考えも出てきました。
これは、ある意味、仕事でリモートワークが利用できるようになると、毎日出勤する必要性そのものが見直されたことと、似ている気がします。
これは、実際にプレーした方からも、同じような声が挙げられ、このような記事も出ました。
スループレーはゴルフの「新しい様式」になるか!?#新型コロナ #新型コロナ(国内ゴルフ場)
https://t.co/e7G7lrVBHZ— GDOニュース (@GDO_news) May 7, 2020
この記事は、ゴルファーの中でも、かなりの数、賛同が寄せられました。
つまり、全てのゴルフ場が昼休憩を取るのは不要ではないかということです。
スループレーへの3つの課題
スループレーを中心とするには、現時点で3つの課題があると思っています。
それについて考えていきます。
ゴルフ場とはそもそも何なのか?
今更ですが、主目的は、ゴルフをすることです。
一方で、「会員権」でも象徴される通り、会員が集うクラブという面もあります。
そもそも、ゴルフの成り立ちにはそういった、社交場という役割もあるということですね。
ですから、いわゆる、プレーをするところだけではないという考え方です。
スループレーが中心となると、会員としてのステータスの意味合いが変わります。
実はレストラン等の利益率が高い
ゴルフ場を経営面から見てみます。
1つ目の課題でも書いた、会員制。
この会員による年会費やプレーフィーだけでは、当然、経営は成り立ちません。
ですから、良し悪しは別にして、ゲストが多く来場し、レストラン等で出費してもらうことが、実は利益としては小さくないのです。
ゴルフ場の運営、管理には、手間もお金もかかります。
レストランの利用、飲食部門なしでは、成り立たないコースもあります。
懇親の場としてのニーズ
そもそもゴルフに行くのは、昼食時やプレー後の懇親が楽しみという方も一定数います。
つまり、プレーそのものより、懇親の方が比率の高い方。
共に話して、お酒も飲むし、場合によっては、仕事関連の話もするという認識。
こういったプレイヤーにとっては、スループレーは理解不能だと思います。
ゴルフスタイルへ1つの提案
こういった課題をクリアするために、私なりの提案があります。
それは、レストランや練習場などの施設を、一般開放するコースがあっても良いのではないかということです。
レストランの利用は、基本的に、来場者に限られます。
提供される料理は、それこそコースによって玉石混合なのですが、中には、来場者のみではもったいないと思うところもあります。
そういった、レストランは、一般開放するのも、アリではないか?
つまり、食事のためだけにやってくるお客さんがいても良いのでは?とも思うのです。
それから、グリーンやバンカー、アプローチなどの練習場。
これも、基本は、来場したゴルファーだけが利用できます。
ここも、一般開放ができるのではないかと思うのです。
こうした取り組みができれば、ゴルフ場が、地域のコミュニティーの一翼も担えると考えるのも理由の1つです。
日本でのスループレーは一般的となるか?
これを書いている2020年5月、新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で将来はわかりません。
しかし、スループレーのニーズがゴルファーにとって多いということも事実です。
ですから、現在以上に「多様性」があっても、良いと思います。
クラブハウスから全ての施設が上質で、会員制を堅持するコース。
一方で、簡単なチェックインだけをして、18ホールスループレーをして、そのまま帰るスタイル。
もちろん、その中間である、スタイル。
そういった多様性があることにより、ゴルファーの選択肢は増え、満足度も上がると思います。
まとめに代えて
ゴルフは娯楽なのか、スポーツなのか、いまだに議論されることも多いです。
それは、飲酒や飲食、接待といったことが伴うこともあるからです。
一方で、オリンピックの正式競技にもなっているスポーツでもあります。
スループレーが一定の市民権を持てれば、世間一般で言われるところの、「ゴルフ=遊び」といった認識が変わってくるかもしれません。
私個人としては、スループレー大歓迎ですし、スタンダード化して欲しいと思っています。
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