感銘と共感 アース製薬 大塚会長のインタビュー

史上初、テレビ放送なし、膨大なインターネット中継をした、アース・モンダミンカップ。
アース製薬大塚会長のインタビューが、Yahooニュースに出ました。
これは、2018年、私が放映権問題で提起したものに沿う内容だと感じました。

なかなか大会主催者の本音が出ることは無いのです。
今回、大会開催に向けて、英断につぐ英断を重ねた大塚会長。
周囲でごちゃごちゃ言う旧態然の人が多すぎるゴルフ界の中で、最も説得力があります。

かなり長くなりますが、非常に重要なので、転載をします。

――大会を無事に終え、今の思いは

「予想以上の反響があり、うれしいお言葉をたくさんいただいた。例年だと閉幕後は燃え尽きたり、費用が気になったりするが、今年は少し違う心境。来年に向け、ますます夢が広がっている」

――他大会の中止が続く中、開催を決めた理由は

「日々努力している選手を思うと、中止という選択肢はなかった。たとえ小さなコンペのような形であっても、開催するつもりだった」

――勇気の要る決断だったのでは

「決断という点では、ツアーに参入した時の方が大変だった。役員や株主の皆さんに納得してもらえるかどうか、何年も悩んだ。社長任期の最後の年、最後の挑戦として提案させてもらった」

■テレビ放送なし「格段に安かった」

――今大会は初めて、大会初日第1組から4日間、YouTube(ユーチューブ)を使ってインターネット中継した

「費用は安くあがった。今回は四つのチャンネルで放送したが、例年テレビ局に1チャンネルでお支払いしていた金額より、格段に安かった」

――視聴者数は合計で868万人。雨天順延により最終日は月曜昼となったが、最大で同時に約24万7千人が見ていた

「この数字を『視聴率だと1%にも満たない』と言う人もいる。だが、これまでのテレビ放送以上に、本当にゴルフを見たい人に届けられたのではないか。他の大会主催者からも興味を示されている。今後は、360度カメラを使った中継などにも挑戦してみたい」

――無料配信だった上、自社CMも入れなかった

「日本女子プロ協会(JLPGA)と一緒に、課金制の検討もした。だがサイトを作るのに数千万円、年間維持費としてもまとまった費用がかかる。この1試合だけのためにとなると難しい。でも年間のツアーを通じて活用できるのであれば、可能性は広がる。視聴者の方に協力をお願いできれば1アカウント500円くらいで十分やっていけるのではないか」

■選手から協会に金、「非常にいびつ」

――多くの大会はテレビ局が主催や後援に名を連ねているが、アース・モンダミン杯はアース製薬単独の主催。今大会でテレビ放送からも撤退した

「もう絶対テレビ放送しない、と言っているわけではない。我々のような主催者は、広告会社などを通じて、自社CMの流れる番組と大会運営のセットを数億円で購入してきた。費用がかさむため、テレビ中継を見送りたいと思っても慣例的に放映を求められた。そしてそのお金で作られた番組の著作権は、テレビ局のものとなり、テレビ局はこのコンテンツを海外などに販売して収益を得ることもある。これは、腑(ふ)に落ちなかった」

――米国や欧州ツアーでは逆。テレビ局が協会から放映権を買って放送する

「それがプロスポーツのビジネスのあり方だ。放映権、入場料、グッズ販売などで興行として成り立つということ。そうすれば本当にゴルフを愛する人が主催者として参画できるようにもなる。日本の今の形だと、選手には何の利益にもなっていない。協会に放映権料が入り、それが選手に還元されるべきだ。現状は、非常にいびつだ」

大塚会長にすれば、本来あるべきことを、その通りに実行したという想いかも知れません。
女子ゴルフに対する想い入れ、覚悟、未来への発展の願い、
そういったものが、全て含まれていると感じます。

※赤字にした部分は、私が特に感銘を受けたところです。

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