プロゴルフの世界では良く耳にする世界ランキング。実はアマチュアゴルファーにも同様の世界ランキングがあります。R&Aが主管していますが、その仕組みと最新ランキングの解説です。
この記事では、2022年、馬場咲希さんが全米女子アマ優勝によって注目度が高くなったこともあり、女子ゴルフを例に解説をしていきます。
参考記事
世界アマチュアランキングとは?
男子が2007年に開始、女子は2011年に開始となった世界ランキングで、R&AとUSGAが共同で運営しています。ちなみに女子では初代ランキング1位がWOWOWの解説などでおなじみの片平光紀さんです。
直近の話題で言えば、スタンフォード大学出身のローズ・チャン選手。アマチュア歴代最強との呼び声も高く、史上最長、約3年間に渡りランキング1位を維持してきましたが、プロ宣言後初の試合となるみずほアメリカズオープンで、初出場初優勝を飾りました。
世界アマチュアランキングの算定基準と例
その算出基準は公平を保つため、非常に細かく設定されています。
ひと言で説明するのは難しいのですが、プロの世界ランキングと同様、過去2年間で獲得した各大会のポイント数を出場試合で割った平均値であることです。
対象となるのは、世界の104カ国で開催されるプロとアマチュアの5500を超える試合です。
そして、アマチュアランキングと言いながらも、必ずしもアマチュアだけの大会に対象は限られていません。
プロツアーでの成績も対象となるため、ポイントの分母となる、大会のフィールドの厚さが基準となります。
具体例を示せば、2022年全米女子アマに優勝した馬場咲希さん。その獲得ポイントは約23ポイントでした。(※フィールドのポイントが約890であるため)
しかし、同じ2022年で言えば、この23ポイントが馬場咲希さんの最高獲得ポイントではありません。
ベストアマを獲得した日本女子オープン。こちらのフィールドポイントは約3077で、11位タイとなった馬場咲希さんは約26ポイントを獲得しています。
世界アマチュアランキングの特典
まずは、アマチュアゴルファーとしてですが、いわゆるエリート大会への出場権があります。
女子で言えば、全米女子アマ、全英女子アマ、アジアパシフィック女子アマなどです。
そして、もう1点、これはJLPGAプロテストにも関係しますが、ある時点でのポイント上位であるとプロテストの1次、2次予選が免除となります。
2023年度JLPGAプロテストでは、7月28日付の世界アマチュアランキング10位以内であれば、最終プロテストから出場することができ、これは大きなメリットです。
しかし、逆に言えば、エリートアマチュアが揃った試合やプロツアーで上位に入った成績が世界アマチュアランキングに反映される訳ですから、JLPGAプロテストを最終から主権可能と言うのは妥当なラインとも言えます。
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