女子ゴルフ JLPGA 出場資格と優先順位

女子ゴルフ、JLPGAツアーに出場できる人数は、各大会で標準的には108名程度。出場するためには、資格と優先順位があります。その内訳や道のりがどうなっているのかを確認しましょう。年によって若干の変更はありますが、概ねの基準は変わりません。

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主催者推薦による出場権利

レギュラーツアーの場合、多くの試合は、主催者がスポンサー企業で、JLPGAが公認という形をとっています。
ですから、実質的には、この主催者推薦が最も出場が確定する資格となります。
主催者推薦には枠が決まっていて、以下の通りとなっています。

96人出場大会:16人
108人出場大会:18人
120人出場大会:20人

例外となる試合がいくつかあり、以下の通りです。
アース・モンダミンカップ:出場が144人で主催者推薦枠が24人。
楽天スーパーレディース:出場が120人で主催者推薦が5人。

また、以下の5試合については、主催者推薦が無く、別基準での出場資格となります。

ワールドレディスサロンパスカップ:120人
日本女子プロゴルフ選手権:132人
日本女子オープン:120人
TOTOジャパンクラシック:75人
JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ:40人

※日本女子オープンはJLPGAではなく、JGAが主管する試合です。
※TOTOジャパンクラシックは米女子USLPGAとの共催試合となります。

主催者推薦選考会

大会によっては、主催者推薦選考会が行われます。
この選考会は、主催者推薦枠からの人数を選考会に充てる形です。
主催者推薦選考会を行なうかどうか、また、選考会にどれだけの人数を割り当てるかは大会の主催者によって異なります。

また、主催者推薦にて出場できるのは、選手1人につき、年間8試合までと決まっています。
※プロの場合は、JLPGA正会員に限ります。

シード権による出場権利

シーズン開始前にシード選手が決まっており、年間を通して出場することが出来ます。
※日本女子オープン、TOTOジャパンクラシックやツアーチャンピオンシップリコーカップなどの特定大会は別途基準。

シード権には、以下、3つの種類があります。

1:永久シード
2:複数年シード
3:単年シード

永久シード選手

永久シードに関しては、JLPGAツアーで30勝以上を達成した選手で、以下の通りです。

樋口久子、大迫たつ子、涂阿玉、岡本綾子、森口祐子、不動裕理

複数年シード保有選手

複数年シードに関しては、メジャー大会優勝などの権利で、複数年にまたがるシード権を行使できます。
2023年シーズンは、永峰咲希選手がこの資格を行使し、ツアーに参戦です。
複数年シードは、条件に該当した翌年度より10年間のうち任意の年を行使開始年として選択可能となっています。
そのため、単年シードが確保されている限りは、そちらを優先することになります。

2023年現在、複数年シード資格を保有している選手は以下の通りです。

畑岡奈紗:5年間(行使可能期限:2030年)
原英莉花:5年間(行使可能期限:2031年)
稲見萌寧:5年間(行使可能期限:2031年)
山下美夢有:5年間(行使可能期限:2032年)
渋野日向子:3年間(行使可能期限:2030年)
ペソンウ:3年間(行使可能期限:2030年)
西村優菜:3年間(行使可能期限:2031年)
勝みなみ:3年間(行使可能期限:2031年)
勝みなみ:3年間(行使可能期限:2032年)
三ヶ島かな:3年間(行使可能期限:2031年)
鈴木愛:3年間(行使可能期限:2030年)
古江彩佳:3年間(行使可能期限:2031年)

単年シード選手

一般的にシード選手と呼ばれているものです。
2023年現在、JLPGAではメルセデスランキング上位50位までと規定されています。
※第46週までの順位を基準。
2023年シーズンを単年シードとして出場する選手。

順位氏名ポイント優勝回数獲得賞金試合数
1山下 美夢有3,041.28pt4¥205,020,96732
2西郷 真央2,254.83pt5¥129,579,60724
3稲見 萌寧2,172.19pt2¥138,582,08737
4西村 優菜1,972.45pt2¥142,978,59529
5勝 みなみ1,867.00pt2¥118,776,67533
6吉田 優利1,859.14pt0¥108,264,95936
7小祝 さくら1,762.76pt2¥107,654,10336
8菅沼 菜々1,426.59pt0¥85,682,64932
9堀 琴音1,341.42pt1¥72,114,29233
10藤田 さいき1,312.61pt1¥77,598,58631
11青木 瀬令奈1,216.86pt1¥70,335,49937
12上田 桃子1,201.04pt1¥79,957,94327
13高橋 彩華1,101.16pt1¥69,510,59634
14川﨑 春花1,041.56pt2¥91,458,00020
15菊地 絵理香1,022.95pt1¥64,182,26333
16申 ジエ977.76pt0¥61,760,67223
17岩井 千怜935.65pt2¥53,794,55527
18森田 遥934.58pt0¥60,255,55931
19植竹 希望857.82pt1¥55,223,23133
20ペ ソンウ847.34pt0¥44,098,03930
21黄 アルム841.44pt0¥53,264,36229
22永井 花奈822.13pt0¥73,717,82434
23鈴木 愛808.31pt0¥45,168,31130
24三ヶ島 かな777.93pt0¥41,770,43533
25イ ミニョン761.39pt1¥46,059,25429
26木村 彩子760.17pt1¥76,910,17832
27佐藤 心結731.71pt0¥49,871,50737
28野澤 真央720.36pt0¥39,473,80336
29佐久間 朱莉689.59pt0¥36,488,77837
30大里 桃子689.09pt0¥38,432,02937
31原 英莉花662.29pt0¥36,207,04632
32渋野 日向子639.39pt0¥2,421,3813
33全 美貞637.59pt0¥35,042,95333
34福田 真未631.24pt0¥32,449,88031
35セキ ユウティン628.91pt1¥45,641,89625
36後藤 未有620.01pt0¥37,441,31136
37渡邉 彩香617.95pt1¥48,546,94032
38ささき しょうこ611.47pt0¥53,715,41635
39岸部 桃子603.44pt0¥33,765,20032
40岩井 明愛576.97pt0¥32,961,50025
41尾関 彩美悠546.54pt1¥37,545,72525
42サイ ペイイン545.31pt1¥34,849,19133
43笠 りつ子540.72pt0¥35,465,97534
44阿部 未悠522.92pt0¥30,515,91635
45川岸 史果520.19pt0¥35,273,70036
46テレサ・ルー508.80pt0¥27,657,78428
47金田 久美子482.83pt1¥32,945,42824
48穴井 詩480.70pt0¥26,887,03336
49金澤 志奈472.24pt0¥23,536,21132
50小倉 彩愛458.32pt0¥29,526,99936

優勝シード選手

正式な名称ではありませんが、優勝をすることによって、メルセデスランキング上位50位以内でなくとも、その年の試合と翌年の試合に出場することができます。

※2023シーズンは2022富士通レディースに優勝した古江彩佳さんが該当。

前年度JLPGAツアーの競技優勝者、当該年度JLPGAツアーの競技優勝者

JLPGAツアーの前半戦に出場する権利

シード選手以外で、JLPGAツアーの出場をするためには、以下の方法があります。
いずれも、シーズン中に行われる、リランキングまでの期間の出場資格です。
これは、前年度、以下3つの要件へ該当する選手に出場資格があります。

メルセデスランキング上位51位から55位

単年シードは50位までに与えられますが、51位から55位までの選手には、第1回リランキングまでの前半戦出場権が与えられます。
2023シーズンで該当するのは以下の選手です。

順位氏名ポイント優勝回数獲得賞金試合数
51桑木 志帆455.21pt0¥25,967,25035
52河本 結440.28pt0¥31,718,95036
53安田 祐香423.77pt0¥24,355,33333
54リ ハナ421.42pt0¥24,278,47535
55上野 菜々子418.76pt0¥22,745,20036

ステップアップツアー年間賞金ランキング2位以内

前年のステップアップツアー年間賞金ランキングで2位以内となった選手には、上記、メルセデスランキング51位から55位の選手と同様、前半戦の出場資格があります。
2023シーズンは以下の2選手が該当します。

順位氏名金額優勝回数試合数
1櫻井 心那¥25,114,100516
2宮澤 美咲¥14,682,200116

ファイナルQT上位による出場資格

上記までの選手で50名強が既に出場資格を持っていますので、それ以下の選手で出場優先順位を決めるのがQT(クォリファイングトーナメント)です。
各年度の最終戦近くの時期に行われる、QTで上位に入った選手には、その順位に応じ、JLPGAツアーに第1回リランキングまで出場できます。

QTはファーストステージとファイナルステージに分かれており、それぞれに受験資格要件があります。いずれにしてもファイナルQTが終了後、全てのQTランキングが決定します。
レギュラーツアーにおいては、シーズン中に2回の見直し(リランキング)が行われ、リランキング実施後はそれを基準に出場優先順位が更新されます。

女子ゴルフ JLPGA 2022年度ファーストQTの結果
女子ゴルフ2023シーズンの出場権を懸けた、クォリファイングトーナメント、いわゆるQTです。ファーストステージは11月22日から3地区で4日間の開催。短縮競技となった会場もありましたが、3地区の結果、59名がファイナルステージへ進出です。
女子ゴルフ JLPGA 2022年度ファイナルQTの結果
女子ゴルフ、2023年シーズンの出場資格を懸けたQT、クォリファイングトーナメントが11月29日から4日間、岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で開催。シード権、主催者推薦に次ぐ出場資格で、ツアープロにとっては運命の戦いの結果が出ました。

また、ステップアップツアーは、メルセデスランキング対象外のため、初回のQTランキングが翌年、1年間を通して適用されます。

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