リハナが激闘を制す フンドーキンレディース

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2020年のフンドーキンレディースは、歴史に残る激闘。
間違いなく、ステップアップツアー史上に残る最高レベルの戦いでした。

事前に書いた、見どころの記事はこちらです。

2020 フンドーキンレディースの見どころ
2020ステップアップツアーも、今年は残るところ2戦。今週は、フンドーキンレディースです。先週優勝の竹山佳林さんと、優勝争いをしたと山路晶さんは出場。大分開催ということで、地元の新海美優、但馬友の両選手にも注目です。

大会初日

先週、TOTOジャパンクラシックで12位に入った植竹希望さんが首位発進です。
好調そのままに、5バーディー、ノーボギーと高値安定のプレー。
初日の上位陣、全体がこちらです。

また、同じく首位タイの発進が、小倉ひまわりさん。
この2人、実は、日出高等学校の同級生で、同じクラスメイトには吉川桃さんもいます。
首位と1打差には、ユピテルで勝った、韓国の新星、リハナさん。
コンディションにも恵まれ、良いプレーをした選手には良い結果が出るコース。
上位陣を見渡すと、飛距離自慢の選手が多いように思います。

小倉ひまわりと植竹希望が首位発進/ステップアップツアー
◇国内下部ステップアップツアー◇フンドーキンレディース 初日(10日)◇臼杵カントリークラブ(大分)◇6293yd(パー72) ツアー未勝利の22歳・小倉ひまわりが7バーディ、2ボギーの「67」でプレー。8月「rashink×RE SYU ...

大会2日目

大会2日目になり、スコアは動き、特に好調の3選手がTOP3を占めました。
上位陣。全体がこちらです。

そして、スコア通り、いや、スコア以上に見ごたえがありました。
それが、上位の2人、植竹希望さんと、リハナさんです。
スコアもですが、プレー自体の質が、群を抜いている。
ステップのレベルではなく、完全にレギュラーツアーのレベルです。

全くピンチらしいピンチもなく、チャンスは確実に決めている。
それに、小倉ひまわりさんが、喰らいついているという図式です。
いずれにしても、抜け出した上位3選手のプレーが秀でています。
この3選手がそのまま最終組です。
プレーを見る限り、植竹希望VSリハナの高度なプレーを予感させるものでした。

植竹希望が単独首位 小倉ひまわり2打差3位/女子下部
◇国内下部ステップアップツアー◇フンドーキンレディース 2日目(11日)◇臼杵カントリークラブ(大分)◇6293yd(パー72) 8月「rashink×RE SYU RYU/RKBレディース」に続くツアー2勝目を目指す22歳の植竹希望が5バ...

大会最終日

迎えた最終日、私の予想にたがわず、2人は素晴らしいプレーを展開します。

植竹希望さんのホールバイホール。

対する、リハナさんのホールバイホール。

スコアだけ見ても、抜きつ抜かれつ。
植竹さんは3日目にして初めてボギーが出たのですが、崩れたというプレーではありません。
集中力は全く途切れず、優勝だけを狙って秀逸なプレーを展開します。

対するリハナさんも、けれんみの無いプレーで全く譲らない。
前半、アウトコースを終え、互いにー11とスコアを伸ばして、勝負のバックナインへ。

15番、16番を連続バーディーとしたリハナさんが、ついに首位に立ちます。
しかし、植竹さんも、難易度の高い17番でバーディー奪取。追いつきます。
最終18番はお互いにパー。プレーオフへと突入します。

最高レベルのプレーオフ

プレーオフ2ホール目までは、本戦ラウンドと同じピンポジション。
お互いにボギーを打つ気配もなく、しっかりとパーセーブ。
プレーオフ3ホール目からピンポジションは変更されます。
決着をつけるため、手前のフラットな面に切られます。
バーディーを獲った方が勝つと言うポジションです。

しかし、この意図通りに両選手とも、ほぼ完ぺきなプレー。
お互いにベタッとピンに寄せ、何とバーディー同士で分け。
勝負は4ホール目に突入します。
この時点で、お互いにバーディーを獲らないと負けを確信していたと思います。

勝負の4ホール目。
リハナさんは、ピン奥3mに付け、植竹さんは手前にグリーンをキャッチ。
リハナさんのバーディー濃厚と見た植竹さんは、パッティングで攻めた。
パッティングとしては、ほぼ完ぺき。しかし、惜しくもカップに蹴られます。
リハナさんは、ピンハイとは言え、下りの微妙なライン。
通常であればプレッシャーもあり、簡単ではありません。
そこを読み切って入れきり、勝負はありました。
リハナさんが、激闘を制し、今季、ステップアップツアー2勝目となりました。

しかし、文章では表現できないほどの高次元のプレーでした。
完全にステップアップツアーの域を超えていました。
敗れた植竹さん、もちろん悔しい気持ちもあるでしょうけど、やりきった感もあったと思います。
それだけ、両選手とも称賛に値するプレーでした。

リハナ、またも激闘を制す|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会
一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式サイトです。

リハナ選手について

リハナ選手は、ユピテル静岡新聞SBSレディースでも、プレーオフを制し優勝。
この試合は、より高次元なプレーを繰り広げて、見事な優勝です。
両親は中国の人で、その後、彼女が9歳のとき、家族で韓国に移住し、韓国籍となります。
上達したゴルフでは韓国ツアーを選ばす、日本ツアーを選びました。
つまり、プロデビューが日本ツアーという異色の選手です。
プロテスト合格とはならなかったのですが、合格者から2打差以内という特例に入りました。
そのため、QTに出場でき、QTランキング60位の資格で、今季は参戦です。

|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会
一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式サイトです。

19歳とは思えない、しっかりしたスイング、技術力の高さと強いメンタル。
一方で、プレー以外に見せる表情は、10代女性のあどけない素顔。
これは、今後の活躍も期待できますし、人気も出ると思います。

リハナさんの最終戦はステップアップツアーではなく、エリエールレディスです。
これは、ユピテル静岡SBSレディースで勝ったご褒美です。
レギュラーツアーでの活躍も充分に期待できる新星の登場です。

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