2019年に大幅なルール変更のあったゴルフ。2023年には、一部のゴルフルールが改正されます。小規模な変更になりますが、ドロップ後の処置など身近なものもあり、注目ポイントを解説します。
主な変更点は5つになります。
ラウンド中に損傷したクラブ
ラウンド中に損傷したクラブは交換可能とされました。
2022年までは、そのまま使うか修理しか選択肢がなかったのですが、今回のルール改正により交換が可能となります。
ただし、叩きつけるなど、乱暴な取り扱いによる損傷は対象外です。
ドロップ後に静止した球
ドロップやプレース、リプレースした後に静止したボールが動いた場合、無罰で元の位置にリプレースしなければならないとされました。
これは、特にトップツアーで散見された事例で、池に入ってしまい、紛失球扱いになるなど、改善が求められていた項目でした。
後方線上の救済エリア
これもドロップ関連ですが、シンプルになりました。
ホールに近づかないように、1クラブレングスの半円だったドロップエリアが円に変わりました。
ただし、基準線を決める方法は変わらずで、イエローペナルティエリアでは最後にペナルティエリアの縁を横切った点とホールを結んだ後方線上で、そこからのドロップがどの方向にも1クラブレングス以内となります。
このドロップに関連して分かりやすい記事があったので、リンクします。
まずはペナルティーエリアや、アンプレアブルの処置にある後方線上の救済について。旧規定では基点からホールに近づかないように半円だった救済エリアが、新規定では1クラブレングス以内に変更されました。以前はドロップしたボールが、基点から少しでもピン寄りに転がってしまったら再ドロップをしなければいけなかったルールが、新規定では後方線上に落ちた箇所からどの方向に転がっても1クラブレングス以内ならインプレーとなります。間違ったドロップの場合は無罰で再ドロップとなります。しかし正しくインプレーにされたボールを拾い上げて違うところからストロークを行った場合は、誤所からプレーしたことになり2罰打です。
プレーヤーによるハンディキャップの記入
これはストロークプレーで、ハンディキャップをスコアに記入する競技が関連します。
今まではプレイヤー自らの責任で記入でしたが、2023年からは、大会側が管理運営することと規定されました。
障がいを持つプレーヤーのための規則
障がいを持つプレーヤーのためのルールが新たに「規則25」として記載されました。
日本語版ルールブックのリリース
日本語版ルールブックですが、デジタル化でダウンロードが可能となる予定です。
R&Aが発表するアプリで日本語を選択する形ですね。
日本ゴルフ協会によると、日本語版については年内に作成予定。環境を配慮して紙のルールブックのデジタル化を進め、R&Aが発表する新ルールのスマートフォン用アプリ(※12月中旬からダウンロード可能)も日本語選択が可能だという。
ただし、2022年12月現在、JGAによると、オフィシャルガイドブックは2月に発刊予定です。
また、JGAのアナウンスによると、以下が追加されています。
10.2b/1-アラインメントを援助するための自立式パターの使用は認められない
自立式パターが用具規則に適合していれば、ストロークを行うために使用することができる(規則4.1a(1))。しかし、プレーヤー(またはそのキャディー)はそのようなパターを規則10.2bに違反する方法による援助を得るために置くことはできない。
例えば、プレーの線を示したり、規則10.2b(3)に違反してストロークのためのスタンスをとる際にプレーヤーを援助するためにパッティンググリーンにある球の直後やすぐ近くにそのパターを立たせて置いてはならない。
10.2b(3)/1-プレーヤーがスタンスをとる援助のために球の後ろにクラブヘッドを置くことは認められる
規則10.2b(3)はプレーヤーがスタンスをとるときの援助となる物(アラインメント用の棒やゴルフクラブ)を置くことを認めていない。
しかしながら、この禁止事項は、プレーヤーが球の後ろに立って、プレーの線に直角にクラブヘッドを位置させて、その後で自分のスタンスをとるためにそのクラブをそのままに留めてその球の後ろから回り込む場合など、プレーヤーが自分のクラブヘッドを球の後ろに置くことを妨げてはいない。
(詳説は仮訳)
参考まで、2022年、ルール改正のポイント解説です。
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