2012年までは夏、2013年からは秋開催となった、スタンレーレディス。季節は変われども悪天候の影響が大きいトーナメントという印象があります。ツアーも終盤戦。出場選手、ペアリング、見どころなど。この大会から思い切った中継体制が組まれます。
昨年の優勝は稲見萌寧さん、ツアー2勝目でした。
思い返すと、「稲見伝説」は、ここから始まったように思えます。
大会概要
大会名称:スタンレーレディスゴルフトーナメント
開催コース:東名カントリークラブ (6,592 Yards/Par 72)
開催期間:10月8日~10月10日
賞金総額:10,000万円
優勝賞金:1,800万円
出場人数:108人(予定)
決勝進出順位:2R終了時 50位タイまで (予定)
主催:スタンレー電気株式会社
公認:一般社団法人日本女子プロゴルフ協会
大会URL:こちらです。
放送予定
昨年から大幅なインターネット中継が始まりました。
今年は、さらに踏み込んだ中継内容となっています。
日本女子プロゴルフ選手権を中継した、GOLFTVが3日間中継を行ないます。
■10月8日(金)第1日 10:00-16:30
■10月9日(土)第2日 10:00-16:30
■10月10日(日)最終日 9:30-16:00
GOLFTVの有料配信となります。登録方法、詳細を一部抜粋します。
■7 日間の無料トライアル
GOLFTVではご登録から7日間は無料トライアル期間です。無料トライアル中にキャンセルしなければ、上記の金額(税込)の最低1か月間の有料サブスクリプションに自動的に移行します。サブスクリプションは、更新前にキャンセルしなければ、毎月同じ金額で自動的に更新されます。キャンセル方法について詳しくはこちらをご確認ください
■視聴料金(税込) ※いずれも登録により7日間視聴無料
LIVE PASS :月額1,000円(年間9,000円)
PRO PASS :月額1,500円(年間13,000円)
GOLFTV登録の注意ですが、デバイスをしっかり選択しなければなりません。
どういったことかと言えば、解約に関係してくるからです。
スマホから登録をした場合は、スマホから、PCから登録した場合はPCからしか解約ができない仕様になっています。
少し分かりづらい点もあるので、落ち着いて、登録しましょう。
グローバルに展開しているところなので、日本語の説明ページは、少々分かりづらいです。
さて、インターネット中継がメインとなるので、放送はいずれも夜の録画放送です。
【BS放送】BS11 予定
10月10日(日)19:00~21:00
【CS放送】スカイA 予定
10月8日(金)19:00~22:30
10月9日(土)19:00~22:30
10月10日(日) 19:00~22:30
今回は、JLPGAは中継方法で思い切って舵を切りましたね。
詳細は未定の部分もありますが、この大会以降、GOLFTVが一括で配信をしていく予定です。
JLPGAはディスカバリー・スポーツと組み、10月以降の大会から一括でインターネット配信を行う予定で検討を進めていたという。最初の大会は8日開幕の「スタンレーレディス」で、3日間すべてライブ配信を行う。
今後についてはインターネット配信が決定次第、大会ごとに適宜JLPGAサイトで告知するとしている。米国男女のツアーをライブ中継しているGOLFTVは、JLPGAが主催する9月の「日本女子プロゴルフ選手権」を国内男女ツアー(共催を除く)では初めてライブ配信した。
象徴的ですが、この大会は、民放地上波の放送はありません。
BSでも最終日だけの録画放送になります。
スタンレーレディスを視聴するには、有料のGOLFTVに登録するか、スカイAを契約している方は録画で見るかという選択になります。
主催者推薦選考会の結果
大会に先立ち、主催者推薦選考会が行われました。
通過した6選手は以下の通りです。
佐伯朱音、工藤優海、河野杏奈、髙橋恵、亀田愛里、江澤亜弥
工藤さんは2020年度JLPGAプロテスト合格のルーキー。
ステップアップツアーの出場権はあったのですが、こちらを通過したので、スタンレーに参戦です。
出場選手、ペアリングと見どころ
初日のペアリングが発表になっています。こちら。
無観客試合で惜しいと思われるのが、注目のペアリング。
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大会初日
例年とは違い、絶好の天気に恵まれた大会初日は、好スコアが上位に並びました。
#スタンレーレディス🏆#Round1#臼井麗香 が1イーグル、5バーディー、1ボギーで6アンダーの好スタート❗
1 (-6)#臼井麗香
2T(-5)#佐藤心結(@)#山下美夢有 #小祝さくら
5T(-4)#山路晶 ほか成績表はこちら👇https://t.co/xsP8On2kLp#JLPGA#gettysport<Atsushi Tomura/Getty Images> pic.twitter.com/GC78rs09rB
— JLPGA_official (@JLPGA_official) October 8, 2021
先週は怪我で途中棄権した臼井麗香さんが-6で首位発進。
しかし、後続がずらりと並ぶ展開。今年、お天気の心配は、なさそうです。
この大会の特徴として、各ラウンドでベストオブチャレンジ賞が設けられています。
初日は、出入りが激しいながら攻め切った、吉田優利さんが50万円を獲得です。
大会2日目
大会2日目、思いのほか、各選手のスコアは伸び悩みました。
理由はひとえにグリーンのセッティングだと思います。
2日目を終えての結果は、
トップに3選手が並ぶ混戦に!
1T(-8)#工藤遥加 #小祝さくら #佐藤心結(@)
4 (-7)#西村優菜
5T(-6)#渋野日向子 ほか成績表はこちら👇https://t.co/9r37qWghwl#JLPGA#gettysport<Atsushi Tomura/Getty Images> pic.twitter.com/E05ji3IkOW
— JLPGA_official (@JLPGA_official) October 9, 2021
ここで、挙げておかなければならないのは2選手でしょう。
圧倒的な飛距離と正確性で、2日目を終わって首位に並ぶ、高校3年生、佐藤心結選手。
アマチュアの全国区大会でのタイトルは無く、プロツアーで初の予選通過は首位です。
そして、なんだかんだ言いながらも、秋の国内ツアー復帰からTOP10に入っている渋野日向子さん。
絶好調とは言い難い。紆余曲折のプレーでも、2打差の5位タイに浮上です。
ツアーも後半戦に入り、上位選手は力を見せていますが、疲れも隠せない。
最終日の展開は、ここへ来ても読めないというのが事実でしょう。
ここまで快進撃を続けている、佐藤心結さんが、最終日どうなるか?
優勝すればプロテスト免除。見逃せません。
大会最終日
大会最終日は、ドラマのような劇的な展開が待っていました。
最終組の小祝さくら、工藤遥加の両選手がスコアを落とし、前をまわる実力者が上げてきて一気に混戦となります。
佐藤心結さんは、驚くべきことに、動じることなく首位争い。
ここに、最終日7バーディー、ノーボギーで追い上げた木村彩子さんが-10でホールアウト。
クラブハウスリーダーとなり、それを実力者が追い上げる展開となりました。
最終日後半は息詰まる展開
西村優菜、西郷真央と、ツアーの主役となった選手が、いつでも並びかけそうなプレーぶり。
その前では、ジリジリと伸ばしたペソンウさんが-10でホールアウト。
-10というスコアが、優勝争いの軸となりました。
さぁ、このスコアに追いつき、追い越す可能性がある選手は限られてきました。
西村優菜、西郷真央、渋野日向子、そして、@佐藤心結。全く目が離せない展開です。
優勝の行方は4人によるプレーオフへ
そして、全選手がホールアウト。
-10に4選手が並び、プレーオフとなりました。
木村彩子、ペソンウ、渋野日向子、そして、@佐藤心結。
ここまで来ると、優勝の行方は全く分かりません。
18番の繰り返しで行われる、プレーオフ。
バーディーホールですので、順当に考えると、パーで脱落です。
プレーオフ1ホール目、3選手がピン筋に打つ。
渋野日向子、佐藤心結の両選手はベタピンでバーディー奪取。
木村彩子さんは上からのバーディーパットを外し、ここで脱落。
グリーン奥に外したペソンウさん、何とここからチップインバーディー。
ボルテージは一気に高まりました。
優勝は劇的なドラマの末に
迎えた、プレーオフ2ホール目。
3選手のティーショット、セカンドとも文句なし。
バーディーチャンスに付けられるか、3打目以降の勝負です。
ペソンウ、渋野日向子、両選手とも見事なバーディーチャンスに付けます。
そして佐藤心結さん、勝負のサードショットはピンに一直線。
逆にそれが一直線過ぎて、ピンを直撃し、遠ざかる。
こんなことがあるのでしょうか?
無情にもバーディーパットは入らず。
残すは2選手のバーディーパット、渋野日向子さんが、まず決める。
そして、ペソンウさんのパットは外れ、渋野日向子さん優勝となりました。
劇的過ぎる渋野日向子の優勝
この大会もですが、渋野日向子さんのプレーは完璧ではありませんでした。
バーディーを獲るべきホールで獲れず、ボギーも出た。
それでも、11番、13番とバーディーを獲り、盛り返す。
しかし、迎えた15番はウェッジをダフって、痛恨のボギーです。
並みの選手であれば、ここで脱落するのが常です。
しかし、渋野日向子が渋野日向子たる所以は違う。
16番でチップインバーディーを決めると、決めなければ敗退の18番。
サードショットをベタピンに付け、バーディー。
まずもって、常人の域を超えています。
結果的に、このウェッジ、オフから何本も潰し練習を重ねたウェッジが優勝をもたらしました。
驚愕の存在感を見せた佐藤心結
この試合を盛り上げた、主役の1人が、間違いなく佐藤心結さんでしょう。
全国区のアマチュアタイトルは無く、プロツアーでも予選通過が無かった、ノーマークの存在。
もちろん優勝すればプロテスト免除ですが、現実的には2日後に2次予選に出場する高校3年生です。
優勝を信じて乗り込んできたのは、本人と、指導する三觜コーチだけだったかもしれません。
それでも、優勝に値するプレーを見せてくれたことは、称賛しかありません。
姿勢を正し、「出場できたことは当たり前ではありません。大会へ携わったすべての皆さまへ感謝を申し上げます。次にツアーへ出場する予定はありません。でも、最終プロテストで合格して必ず戻ってまいります。優勝するために」と深々と一礼する。
その礼儀正しさには驚いた。会見終了後、渋野日向子とすれ違い、改めてあいさつすると、「応援しています。これからもがんばってください。強じんなメンタルがあるから絶対、大丈夫」と、エールを送られるサプライズも。
きっと、プロになり、戦いの場に戻ってくるでしょう。
いや、日本を飛び越えて、あこがれの先輩、畑岡奈紗さんが活躍する米ツアーも視野に入れて良いと思います。
#スタンレーレディス🏆#FinalRound#渋野日向子 がプレーオフを制し、1年11ヵ月ぶりツアー5度目の優勝✨🏆✨
🏆(-10)#渋野日向子
2T (-10)#木村彩子
2T (-10) #ペソンウ
2T (-10)#佐藤心結@成績表はこちら👇https://t.co/5rQcPX2cQ8#JLPGA#gettysport<Atsushi Tomura/Getty Images> pic.twitter.com/zda0lFQ9Mw
— JLPGA_official (@JLPGA_official) October 10, 2021
1年11ヶ月ぶりのしぶこスマイル😭4人のプレーオフを制しました🏆🏆🏆🏆🏆
_______#GOLFTVJP / #Amazonプライムビデオ でスタンレーレディストーナメントをライブ&オンデマンドで配信 ➡︎ https://t.co/yDCnvOqFHL #渋野日向子 #しぶこ pic.twitter.com/csaILQNBcu— GOLFTV Japan (@GOLFTVJapan) October 10, 2021
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