2022日本女子オープンのセッティングと予選通過選手

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2022年の日本女子オープンは、非常にタフなセッティング。難しいのは理解出来ますが、度を超すとアンフェアとも言えます。今回のコースセッティングでの問題と、決勝ラウンド進出を果たした選手をカテゴリー別に一覧にしています。

2022日本女子オープン セッティングは正しいか?

今回のセッティングは非常に厳しく、2日間の予選ラウンドを終わって、アンダーパーはわずかに3人で予選カットは+7の64選手でした。ナショナルオープンですから、難しいセッティングにするのは正しいと思いますが、一方で競技である以上、出来るだけ、「フェアであること」が求められます。

その観点からは、今回のセッティングには疑問が残ります。

ホールアウトがギリギリだった予選ラウンド

日本女子オープンは120名出場で、予選ラウンドはアウトとイン、午前組、午後組と4つのグループに分かれてのスタートです。

それで、今大会は悪天候に見舞われることなく、快晴微風で絶好のコンディションにも関わらず、非常に危うい事態が起こる寸前でした。

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最終組のホールアウトが初日は17時30分を過ぎ、2日目に至っては日没を過ぎての17時53分でした。

2日目最終組のスタート時刻は、午後12時11分。
通常のトーナメントで、悪天候でなければ、余裕を持って日没前にはホールアウトできます。

予定では午後4時42分に全選手がホールアウトできるタイムスケジュールが組まれていたが、実際にはそれを1時間以上もオーバー。会場となっている千葉県野田市のこの日の日没時間は午後5時28分で、このときには辺りはすっかり暗くなり、上がりホールのグリーン脇に設置された投光器が点けられるほど。もちろん投光器の灯りを消せば、ボールは全く見えない状態ともいえる。

「ナショナルオープンにふさわしいセッティングにしようとすると、予選ラウンドから時間がかかってしまうのはしょうがないことです。プレー時間は4時間31分で組んでいて、最終組は普通に行くと日没1時間前の午後4時40分にホールアウトできる計算でした。1時間の猶予はありました」

そうは言っても、今回のセッティングでは、もちろん予定通りにいかない訳です。
悪天候などのやむを得ない原因無しに、予定より1時間以上遅延した。この事実自体がセッティング側の問題であると思わざるを得ません。

日本ゴルフ協会(JGA)の山中博史専務理事は、こうも答えています。

「理想としてこれくらいの優勝スコアにしたいというのはありますが、ここ数年を踏まえて今年特に難しくしよう、とは全く思っていないです。コースの持つ特性が素晴らしく、天候やラフ、グリーンの状態などで、思っていたよりもかなり難しいセッティングになってしまいました。選手の声を聞くと、ピン位置が難しい、ラフが長いからレイアップせざるを得ないなどがありました」

さて、これを聞いてどう思われますでしょうか?

タフなセッティングはフェアか?

JGAが言うところの、「ナショナルオープンにふさわしいセッティング」を考えてみます。
難しく、スコアが出ないセッティングを一概にアンフェアとは言いません。
一方で、フェアとは何か?それは公平、公正であることです。
それがナショナルオープンにふさわしいセッティングの1丁目1番地です。

ゴルフのセッティングで当てはめると、良いショットやパッティングにはご褒美(バーディー)を、ミスにはボギーというスコアが反映されるのがフェアなセッティングです。
そうしたセッティングの中で、最高のパフォーマンスを発揮した選手に栄冠が輝きます。

今回、特に予選2日目に大きく遅延したのは、いくつか理由があります。
1つは、ラフが長い等で、トラブルに見舞われて時間がかかった場合。
これは、ある程度はやむを得ない部分もあります。
しかし、良いプレーをしてもトラブルになるようなセッティングはアンフェアです。
今回のセッティングで1つ例を挙げるとすると、アンフェアなピンポジションでは無いでしょうか?

パッティング技術の巧拙で、入る入らないの差が出るのはフェアです。
しかし、巧者が良いパッティングをしても入らないような位置にカップを切るべきでは無い。
グリーンの端にカップを切り、難しいショットをつけにくくするのは悪いことではありません。
しかし、パッティングの上手な選手が軒並み首をかしげるような位置にカップを切られては、これは、普通の選手が入らないのは当然のこと。

ショートパットが入らないとすると、アプローチやグリーンを狙うショットにまで影響が出る。
つまり、大幅な遅延を引き起こす、大きな要因となるのです。

今回2日目は、好天の中、投光器を点けてまでして、ホールアウトせざるを得なかった。
幸いにも好天候の中でのサスペンディッドという前代未聞の珍事には至りませんでしたが、セッティングを担当する者は、しっかりと今回の事実を受け止めるべき事案です。

2022日本女子オープン 予選ラウンド通過選手一覧

日本女子オープンは、JLPGAプロ、宣言プロ、アマチュアと色々なカテゴリーの選手が日本一を競う試合です。
今回の予選ラウンドを通過した、64選手をカテゴリー別に分け、記録として残しておきます。

カテゴリーはSがシード選手、Qが予選会からの勝ち上がりJLPGAプロ、Iが予選会勝ち上がりの宣言プロ、Aがアマチュアです。

POS Category Player Score R1 R2 Total
1 S 木村 彩子 -2 70 72 142
2位T S 森田 遥 -1 67 76 143
2位T S 菅沼 菜々 -1 72 71 143
4位T Q 佐久間 朱莉 EVEN 72 72 144
4位T S イ ミニョン EVEN 70 74 144
4位T S 川﨑 春花 EVEN 72 72 144
4位T S 上田 桃子 EVEN 72 72 144
4位T Q 佐藤 心結 EVEN 73 71 144
9位T S ペ ソンウ +1 72 73 145
9位T S サイ ペイイン +1 73 72 145
9位T S 稲見 萌寧 +1 73 72 145
9位T S 申 ジエ +1 72 73 145
9位T S 吉田 優利 +1 70 75 145
9位T S 小祝 さくら +1 68 77 145
15位T Q 河本 結 +2 73 73 146
15位T A 馬場 咲希 +2 73 73 146
15位T S テレサ ルー +2 69 77 146
15位T S 黄 アルム +2 72 74 146
19位T S 勝 みなみ +3 72 75 147
19位T A 神谷 そら +3 73 74 147
19位T S 藤田 さいき +3 72 75 147
19位T Q 泉田 琴菜 +3 78 69 147
19位T S 山下 美夢有 +3 71 76 147
24位T Q 辻 梨恵 +4 74 74 148
24位T Q 木戸 愛 +4 74 74 148
24位T S 堀 琴音 +4 76 72 148
24位T Q 川岸 史果 +4 73 75 148
24位T A 荒木 優奈 +4 74 74 148
24位T S 鈴木 愛 +4 74 74 148
24位T S 野澤 真央 +4 73 75 148
24位T S 西村 優菜 +4 72 76 148
32位T A 仲村 果乃 +5 75 74 149
32位T Q 酒井 美紀 +5 73 76 149
32位T Q ユン チェヨン +5 74 75 149
32位T I 石田 可南子 +5 74 75 149
32位T Q 西山 ゆかり +5 74 75 149
32位T S 全 美貞 +5 76 73 149
32位T Q 岩井 千怜 +5 72 77 149
32位T Q 岩井 明愛 +5 70 79 149
32位T S 笠 りつ子 +5 74 75 149
32位T S 菊地 絵理香 +5 75 74 149
32位T S 原 英莉花 +5 78 71 149
43位T S セキ ユウティン +6 79 71 150
43位T S 金澤 志奈 +6 76 74 150
43位T Q 河野 杏奈 +6 78 72 150
43位T I 手束 雅 +6 76 74 150
43位T Q 新垣 比菜 +6 77 73 150
43位T Q 権藤 可恋 +6 78 72 150
43位T S ささき しょうこ +6 74 76 150
43位T S 三ヶ島 かな +6 74 76 150
43位T Q 福田 真未 +6 76 74 150
43位T S 永峰 咲希 +6 72 78 150
43位T A 幸田 彩里 +6 74 76 150
54位T A 花田 華梨 +7 77 74 151
54位T Q 柏原 明日架 +7 77 74 151
54位T S 金田 久美子 +7 77 74 151
54位T Q 渡邉 彩香 +7 73 78 151
54位T S 穴井 詩 +7 74 77 151
54位T Q 木下 彩 +7 77 74 151
54位T S 大里 桃子 +7 78 73 151
54位T Q 佐伯 朱音 +7 75 76 151
54位T S 高橋 彩華 +7 74 77 151
54位T S 尾関 彩美悠 +7 78 73 151
54位T I 植田 梨奈 +7 77 74 151

決勝ラウンド進出選手のカテゴリー別内訳は以下の通りです。

JLPGAシードプロ 35名
予選会通過JLPGAプロ 20名
予選会通過の宣言プロ 3名
アマチュア選手 6名

2022日本女子オープンの出場資格

日本女子オープン出場へは多様な道があり、実は予選会経由が最も多い割合です。
ここで、あらためて記載をしておきたいと思います。

1:2022 日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 優勝者 ※
2:2021 日本女子ミッドアマチュアゴルフ選手権 優勝者 ※
3:2021 日本女子オープンゴルフ選手権競技 ローアマチュア ※
4:2022 年7月25日時点のロレックスランキング上位20名
5:日本女子オープンゴルフ選手権競技 過去10年間(2012年~2021年)の優勝者
6:2021 日本女子オープンゴルフ選手権競技上位15位
7:2020-2021 JLPGA ツアー終了時点のメルセデス・ランキング上位30位
8:2022年8月15日時点でのメルセデス・ランキング上位30位
9:最近5年(2018年~2022年)の日本女子プロゴルフ選手権 優勝者
10:前年本競技の翌週から当年本競技前週までのJLPGAツアー優勝者
11:2022 日本女子オープンゴルフ選手権最終予選競技 通過者
12:JGA特別承認者
※ 1、2、3で出場するプレーヤーはアマチュアである場合のみ参加できる。

今回は、馬場咲希さんが、12のJGA特別承認者のアマチュアとして出場です。

予選会からの道のりは下記の記事を参照してください。

2022年度 日本女子オープン予選会と本戦出場選手
女子ゴルファー日本一を決める、日本女子オープン。2022年度は、9月29日〜10月2日、紫カントリークラブすみれコースで開催されます。ツアープロでも出場資格があるのはランキング上位30名など決まっています。予選会の結果と本戦出場資格のある選手です。
2022日本女子オープン出場を決めた宣言プロ
JLPGAのシード選手でさえ、必ずしも出場が出来ない日本女子オープン。最終予選会を勝ち上がった出場選手の中には、JLPGAプロテストに合格していない、いわゆる宣言プロが7名入りました。そのプロフィールや戦歴をご紹介していきます。その後繰り上げ出場が決まった選手もあり追記しています。

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