2021年度JLPGAプロテスト合格の94期生、櫻井心那さんは2004年2月生まれの18歳。下部のステップアップツアーでは、9月中旬までに、2連勝を含む3勝を記録。シーズン中に変えたパッティングルーティンはアマチュアにも参考となるものです。
参考記事
櫻井心那は稀代のショットメーカー
櫻井心那さんのスタッツ(ステップアップツアー9月24日現在)を確認しておきましょう。
年間獲得賞金:¥16,792,100 (1位)
平均ストローク:70.84 1位
パーオン率:73.9583 2位
パーセーブ率:87.5000 1位
バーディー数:116 1位
60台のラウンド数:11 1位
何しろ、2連勝を含む3勝を挙げていますので、見事なものです。
一方で、改善点と言うか、伸びしろ部分が以下です。
平均パット数(1ラウンド当たり):29.9688 27位
リカバリー率:62.6667 7位
サンドセーブ率:41.6667 32位
3パット率:3.2986 21位
パッティングをはじめとしたショートゲームのスタッツ。
これでも当初から上がってきてはいますが、ショットの数値と比べると低いです。
改善の兆しと試みがあったのは、実は割と最近。
6月のステップアップツアーで初優勝を飾り、推薦をもらい出場した、meijiカップでも2位になった8月の後半にかけてから。
山陽新聞レディースカップ前のことです。
パッティングルーティーンの変更
興味深いインタビューが参考記事にありました。
中国新聞ちゅーピーレディースカップ初日のインタビューから。
「ラインを決めたらすぐに打つ。そう意識したら、とても感覚が良くなった」と前置きし、「それまでラインの読み方があいまいというか、このあたりにボールを出し、このぐらいの強さでといった感じのパッティング。それをコーチとラウンドして決めたらすぐに打ったほうがいい、とアドバイスされた。しかも、ラインを読むときはボールの通過地点のスピードを想像し、そのために打ち出しをどこにするなど、すべて決めるスタイルです」
これを見て、あれっ!?と思ったのです。
特に後半部分、「ボールの通過地点のスピードを想像し、そのために打ち出しをどこにするかを決める」って、逆に今までやっていなかったの?という不思議さです。
パッティングのルーティーンを変更した理由についても語られています。
「あいまいな読みをすると、アドレスしてからちょっと悩むこともあった。体がかたまり、しっかりしたストロークができない」と説明した。リズムの良いパッティングは、ナイスプレーを演出。「ショットはそれほど変わらないけど、グリーンまわりのショートゲームの精度がかなり上がったように感じます。グリーン同様、こちらもあそこへボールを落とすと決めたらスピーディーに」と明かした。
櫻井さんのショットメーカーぶりは、参戦当初から秀逸でした。
一方でパッティングは、間合いもストロークもそのときどきで、まちまちな状態。
傍目から見ていても、「これはもったいないなぁ」と思っていたのですが、この改善だけで、リズム、結果とも良くなったのは歴然でした。
基本とも言える部分で、アマチュアにも参考となる部分だと思います。
高まる櫻井心那への期待値
9月24日現在で、ステップアップツアーには11試合出場し3勝。
レギュラーツアーでは推薦出場した、meijiカップでは2位タイです。
それでも、プロでも生命線と言えるパッティングの改善に着手したのはつい最近。
逆に言えば、それをせずに高校日本一になり、プロテストは一発合格。
そして、好成績を残していたことになります。
ステップアップツアーは、残り6戦あります。
既に3勝ですが、さらなる勝利も期待できます。
また、山陽新聞レディースカップ優勝の特典として、大王製紙エリエールレディスへの出場権を獲得しました。
期待の94期生として、ツアー終盤戦での活躍が楽しみな選手の1人です。
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