西郷真央 劇的イーグルの伏線は前半のマン耐えと11番のガッツパー

西郷真央さんが優勝した、ブリヂストンレディス2022。
優勝の決め手となったのは、16番のイーグル。
見事なバンカーからのチップインでした。
しかし、伏線は、耐えに耐えた前半戦とピンチを乗り越えた11番にありました。

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重い空気だったフロント9

最終日を首位で迎え、最終組でスタートした西郷真央さん。
しかし、その前半は、決して順調なものではありませんでした。
西郷さん自身のショットも、若干ブレがあってピンに絡まない。
また、最終組の雰囲気も重く、伸ばせる感じではありませんでした。

対照的に前をまわる稲見萌寧さんは、2番で会心のイーグル奪取。
前半戦を終えた段階では、首位に出て、このまま行くか?と思わせる勢いがありました。
それでも、本当に粘り強くパーを拾っていった。
ここに、後半のバックナインに向けた布石の1つがあります。

11番のガッツパー

とは言え、なかなかチャンスは訪れません。
逆に、迎えた11番。
先にセカンドを打った山下美夢有さんが見事なベタピン。
10㎝に寄せて、タップインバーディーを決めます。

一方で、西郷さんは右サイドのピンを果敢に狙いましたが、惜しくもグリーンから零れ落ちてバンカーへ。
このショートサイドのバンカーから、寄せるのは至難の技。
何とか脱出はしたものの、長いパーパットが残ります。
下りのフックラインで、強く打つと、再度バンカーの危険性さえあります。
そんな中、ラインを読み切り打ち切ったボールはカップに吸い込まれます。
前半戦を耐え、そして11番のピンチを乗り切った西郷さんの集中力は特筆ものでした。

14番、ミスショットの見事なリカバリー

14番では、この日、最大のティーショットをミス。
右の林に入れてしまいます。
目の前には斜面があり、絶体絶命のピンチです。
唯一好条件となったのは、放送設備にかかり、無罰でドロップできたこと。
1mほどですが視界が広がり、ユーティリティーを使って、ワザのパーオンをさせました。
最終日のバックナイン、ここで落とすと厳しい流れの中、素晴らしい技術と集中力でした。

訪れた歓喜の16番

首位に複数選手が並ぶ大混戦の中、迎えた16番のパー5。
西郷さんの飛距離であれば2オン、イーグルも可能なホールです。
セカンドは、惜しくも左手前のバンカー。
ここからは皆さんご覧になった通り、劇的なチップインイーグルでした。
ライとして、寄せるのは簡単でしたが、入るまでは計算できませんでした。
そこを入れたのは、西郷さんが、ここまで耐えてきた賜物だと感じました。
いずれにしても、今季5勝ですが、勝ち方は、最も価値のあるものでした。

6月は渡米し、メジャー2試合へ

この優勝で、西郷真央さんは、世界ランキングを19位にまで上げました。
そして、6月には全米女子オープンに出場します。
また、同月に行われる全米女子プロへの出場もあります。
一時帰国の選択もありましたが、西郷さんは、アメリカでの調整を選びました。
簡単にメジャーで優勝争いができるとは断言できませんが、今の力でどこまで通じるか。
期待は大きく膨らみます。

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