秋も深まり、恒例の武蔵丘ゴルフコースで行われる三菱電機レディス。
今年は例年とは違い、シーズン後半戦の試合ではありません。
ここまでの今季優勝者を振り返っても、新人ありベテランあり。
武蔵丘を制するのは、どの選手になるのでしょうか?
大会初日
まずは、初日。コースコンディションを確認します。
天気は薄曇りで、晴れ間も見える、この時期の気候。
ゴルフ日和とも言えますが、若干、北風が吹いた初日でした。

そんな中での上位陣。全体はこちら。
首位が勝みなみ選手で、スコアはー5です。
例年に比べて伸びていないというスコアですが、理由がありましたね。

何しろ、グリーン。硬くて速い。今季で一番だと思います。
またピンポジションも微妙な傾斜に切ってある。
選手は、ショートパットも全く気の抜けないコンディションだったのです。
中継でも、1mを外すシーンが、かなり見られました。
さて、注目だったのが、渋野日向子さん。
何と、初日にホールインワンをしました。

8番ホールだけは、本当にきれいな弾道で、文句なしのホールインワン。
ただし、全体としての調子は良くなくて、後半3つのボギーでイーブンパーでのフィニッシュ。
ちょっと、修正が必要だなと思いました。
その他、上位陣を見ると、ルーキー勢を含め若手が多い。
その中で、ちらちらと実力のあるベテラン勢も見えます。
難しいグリーンにタッチを合わせられるかが、勝負の鍵となりそうです。
大会2日目
初日に引き続きですが、武蔵丘のグリーンが牙を剥きました。
数字で言えば、スティンプは12と1/2フィート、コンパンクションは驚異の25。
・・・朝の時点で25だったので、終盤は25.5という数値だったようです。
このコンパンクションの数値って、体感的にわかりにくい。
通常、われわれがプレーするときのコンパンクションは15とかです。
25がどんな硬さかと言えば、ワインのコルクとほぼ同等ということです。
そんな硬さが、土の上に芝を貼った中で出るというのは、にわかに信じがたいですけど。
・・・以前、全米オープンでコンパンクション30というとんでもない数字もありましたが。
その硬さで傾斜のある砲台グリーン、刈り込まれたグリーン周り。
そして、何だか、針山のように立ったラフなので、好スコアが出る要素がありません。
2日目を終わってのリーディング上位陣。全体がこちら。
勝ちゃんの、-10というスコアは驚異的です。
2位の申ジエさんが5打差の2位ですが、理解できるのはこのスコアあたりまで。
勝ちゃんは、全てがかみ合って、ボギーを打たずバーディーを獲っている。
変な表現ですけど、綱渡りで-10を出したようにさえ思えます。
アドバンテージとなっているのが、大幅な飛距離アップなのですが、
実は、シーズン前から、その驚異的な飛距離は見てとれていたのです。
開幕前に行われた、ゴルフネットワークの番組でのこと。
コースは太平洋クラブ八千代だったのですが、マジで270とか280は飛んでいたのです。

しかし、ゴルフは飛距離だけではない。
今のところ、本当に全てが上手くいっているとしか言いようがありません。
ただ、5打差をつけてのトーナメントリーダーであることは確かです。
この5打差をどう見るか?
普通のトーナメントだったら、安全圏と言える差です。
しかし、今回の武蔵丘のセッティングは今季最難関。
間違いなく、日本女子オープンや日本女子プロゴルフ選手権より難しいです。
最終日も全く展開は予想できません。

さて、渋野日向子さんは予選落ち。
正直なところ、ドライバーショット以外は良いところが無かったです。
米LPGAツアーで出ていたのと同じような傾向がここでもありました。
アプローチやパッティングに目が行きがちですけど、それだけではない。
アイアンショットの縦の距離感も、けったいなくらい合っていないように見えます。
それも、トレーニングの方向性とスコアメイクがかみ合っていないのが現在地です。
さて、2日目ですけど、今日は安田祐香さんが、ホールインワンをしました。

試合では初となるホールインワンも含めて、初日から巻き返し予選突破です。
ルーキーという面からは、笹生優花、西郷真央と活躍した両選手は予選落ち。
その代わりでも無いですけど、西村優菜、山下美夢有といった選手が上位で最終日です。
最終日
このコースコンディションでは、5打差があっても簡単ではないと思った最終日。
もちろん、勝みなみさんが有利は有利なのですが、後続の追い上げにも注目しました。
当然のことながら、ゴルフファンだったら、申ジエさんの追走を予想したはず。
しかし、圧巻のプレーでリーダーボードを駆け上がったのが西村優菜さんでした。
圧巻は、バックナインでの追い上げ、バーディーラッシュです。

9ホールで圧巻の5バーディーを奪取。
特に持ち前のアイアンショットのキレ味は絶好調で、パッティングのラインも良かった。
ですから、自信を持って打ち抜いていった、圧巻の優勝でした。
しかし、このコースコンディションで、最終日に65というスコアが出るとは思わなかった。
しかも、応援選手でステディさを身上とする西村優菜さんのビッグスコア。
記憶に残る名勝負でした。

最終結果の上位陣。全体はこちらです。

西村優菜 クラブセッティング
キャロウェイ契約の西村さんは、オールキャロウェイです。
ドライバーは新作のマーベリックですね。

<最終日の使用ギア一覧>
ドライバー:キャロウェイ マーベリック サブゼロ ドライバー(9度)
シャフト:藤倉コンポジット スピーダー569 エボリューション3(SR、45インチ)
フェアウェイウッド:キャロウェイ マーベリック マックス フェアウェイウッド(3番16度、5番19度)、キャロウェイ グレート ビッグバーサ フェアウェイウッド(7番21度、9番24度)
ユーティリティ:キャロウェイ APEX ユーティリティ
アイアン:キャロウェイ Xフォージド アイアン(6番~PW)
ウェッジ:キャロウェイ JAWS ウェッジ(50度、58度)
パター:オデッセイ オー・ワークス パター #1
ボール:キャロウェイ クロムソフト X ボール
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