プロゴルフプラスでは、「女子ゴルフプレイヤー」のカテゴリーを作りました。
一人のプレイヤーに焦点を当て、その成長の歩みを追いかけていこうというものです。
そして、初めて取り上げることにしたプレイヤーは、安田祐香さんです。
理由は、2020年の女子ゴルフツアー注目の選手であること、令和という時代が生んだ期待のヒロイン候補であること、そして、「女子プロゴルフPlus+」で書いてきた単発の記事をまとめて、ライブラリ化するためです。
いくつかの項目に分けて書いていきますので、興味のある分野の目次から進んでいくこともできます。
安田祐香 ゴルフを始める
安田祐香さんは、2000年12月24日、兵庫県神戸市生まれ。2020年のクリスマスイブに、20歳の誕生日を迎えます。
そんな安田さんがゴルフを始めたのは、7歳のとき、お姉さんの影響でした。
小学3年生のときに、坂田塾の神戸校に入塾し、本格的にゴルフに打ち込むようになります。坂田塾での教えは、安田さんにとって貴重なもので、技術はもちろんのこと、「坂田塾8か条」を今でもすらすら言えるほどです。
ゴルファーとしての基礎は、ここで学ぶことができたと思います。
そして、その教えと練習方法は、今でも有益なものです。
安田祐香 ジュニア時代の歩み
ここでは、安田祐香さんのジュニア時代を、いくつかに分けて書いていきます。
小学生から中学生時代
小学生で坂田塾に入ったということは、必然的に競技への参戦が始まります。
アマチュア時代の戦績は、こちら、JGAのプロフィールページにあります。
これによると、戦歴の一番はじめにあるのは、2011年兵庫県ジュニアゴルフ選手権の2位。
これを皮切りに、2012年には、同大会で優勝。良い競技人生をスタートさせました。
また、同じ学年に同じく兵庫県出身に古江彩佳さんがおり、後に友人、そしてライバルとなる出会いがあります。
中学生時代には、全国区の大会で上位に進出するも、主だった優勝は、2014年TSURUYACUPスポニチジュニアゴルフチャレンジといったところです。
高校生時代
安田祐香さんは、高校進学にあたり、地元であり、またゴルフの強豪校でもある、滝川第二高校を選択します。2016年のこと、ここで古江彩佳さんと同級生になります。
そして、安田さんの高校生時代、最大のハイライトは、2017年6月「日本女子アマチュアゴルフ選手権競技」の優勝。一躍その名前は全国区となりました。
それまでは、高校入学時から、古江彩佳さんの方が、実力は一枚上と見られていたのですが、日本女子アマ優勝というビッグタイトルが、安田祐香さんのゴルフ人生を大きく変えます。
日本女子アマ優勝を機に、安田さんはJGAナショナルチームのメンバー入り。
ここで、ナショナルチームのヘッドコーチを務める、ガレス・ジョーンズ氏と出会い、技術、メンタル、マネジメントを驚くほどのスピードで吸収していきます。
ナショナルチームの一員としては、同学年の古江彩佳、吉田優利、西村優菜といった選手たちと切磋琢磨しながら実力を高めていきます。のちに、プラチナ世代、ミレニアム世代と呼ばれるようになった実力者です。
一例ですが、2018年、トヨタジュニアゴルフワールドカップでは、古江彩佳、西村優菜の両選手とチームを組み、競合韓国を退け優勝を飾りました。
安田祐香 高校生ジュニアで花開く
安田祐香さんの活躍は、日本国内にとどまらず、世界へと羽ばたいていきます。
まずは、2017年、日本女子アマチャンピオンとして臨んだ、国内JLPGAツアー、大東建託・いい部屋ネットレディスで29位タイ、富士通レディースで23位タイと結果を残します。
そして、翌2018年には、出場した試合で、シードプロレベルの実力を開花させます。
主だったところでは、スタジオアリス女子オープン7位タイ、ワールドレディースチャンピオンシップサロンパスカップ11位タイ、サントリーレディースオープン11位タイ(ローアマ)、大東建託いい部屋ネットレディス3位(ローアマ)といったところです。
このころから、アマチュアの域を超えて、強いゴルファーであることが、はっきりと認知されてきました。
安田祐香 トップアマとして世界へ
安田祐香さん、アマチュア時代の集大成は、2019年にあります。
まずは、あのオーガスタナショナルGCが女性に始めて門戸を開いた大会、「オーガスタナショナル女子アマ」で3位フィニッシュ。その実力が世界レベルであることを証明します。
このころから、女子ゴルフファンで、安田祐香の名前を知らない人はいなくなったと感じます。
その勢いはとどまることを知らず、4月に行われた、第2回アジアパシフィック女子アマでは、2位に8打差をつけての圧勝となり、アジア太平洋地区のNo.1となりました。
さらに、この優勝でつかんだ権利である海外メジャー参戦では、エビアン選手権でローアマ、渋野日向子さんが優勝した全英女子オープンでも見事予選通過を果たします。
これで一気に、「Yuka Yasuda」が世界に広まることになりました。
安田祐香 国内レギュラーツアーでも優勝争いへ
着実に力を伸ばした安田さんは、もはやアマチュアの域を超えた実力を、国内レギュラーツアーでも見せることになります。2019年3月には滝川第二高校を卒業し、大手前大学に進学。
推薦出場した、レギュラーツアーでは、ローアマはもちろん、優勝争いを演じることになります。
そして、安田さんの力はトッププロも認めることとなり、自他ともに、「いつ勝ってもおかしくない、プロテスト受けなくてもいい」と言われるようになりました。
2019年、安田さんは、国内レギュラーツアー9試合、海外女子メジャー2試合に参戦。そして、全11試合で予選通過を果たしています。
振り返ってみると、2017年は3試合出場ですべて予選通過、2018年には8試合に出場して予選落ちは1度。最終的に3年間では国内レギュラーツアーの20試合出場で予選落ちが2018年のマスターズGCレディースのわずか1回のみという驚異的な予選通過率だったのです。
そして、最も優勝に近づいた試合の1つが2019年、ニトリレディスでした。
安田祐香 プロテスト合格
2019年からJLPGAの規定が変わり、プロテストが夏から秋に変わりました。また、受験年齢が1つ引き下げられて、現役の高校3年生の受験が可能に。
そして、単年登録は原則廃止となり、レギュラーツアーを戦っていた単年登録選手もプロテスト合格が必須となった、史上最難関のプロテストでした。
その中、安田さんは、2019年11月、JLPGA最終プロテストに進出し、4日間トータルで283(5アンダー)の4位タイとなり初挑戦ですが、見事合格を果たしました。周囲の期待はトップ合格。それは叶わなかったのですが、難しいコンディションの中、安田さんが最終日に見せた、クレバーな試合運びが印象的でした。
晴れて、プロゴルファー、JLPGA92期生、安田祐香の誕生です。
安田祐香 ファイナルQT上位通過
秋にプロテストが後ろ倒しとなった関係で、来季への出場権をかけたQTが引き続き行われました。プロテスト合格に甘んじることなく、安田さんはしっかりとスコアメイクをし、堂々の2位通過。2020レギュラーツアー前半戦の出場権を得ました。
安田祐香 異例の契約ラッシュ
さて、期待のルーキー、安田祐香さんには、異例の契約が舞い込むことになります。
まずは、マネジメント会社が決定。東急エージェンシープロミックスです。
加えて、アマチュア時代から使っていた、住友ゴム工業と用具用品契約。ブランドとしてはダンロップ・スリクソンですね。
そして、何よりも驚きだったのは、NECと所属契約を結んだことです。
輝かしいアマチュア時代の実績があるにせよ、ルーキーと大メーカーがいきなり所属契約を結ぶというのは、極めて異例なことです。
/ 広報発表⛳ \ NECは、女子プロゴルファーの安田祐香選手と所属契約を締結しました。同選手は2019年には新設されたオーガスタナショナル女子アマチュア選手権での3位、アジアパシフィック女子アマチュア選手権での優勝など、海外でも… https://t.co/L9vrzOgqrc
その他、安田さんには、内宮運輸機工とのスポンサー契約も舞い込みます。
安田祐香 クラブセッティング
さて、2020シーズンを戦う、安田祐香さんのクラブセッティングです。
これは、開幕前の段階なので、参考として見てください。
ドライバー:スリクソン Z785 または ゼクシオ イレブン
フェアウェイウッド:ゼクシオ イレブン(#3)
ハイブリッド :スリクソン Z H85ハイブリッド(#3、#4)【シャフト】Miyazaki Kaula HB
ユーティリティ:スリクソン Z U85 ユーティリティ(#5)
アイアン:スリクソン Z585(#6~PW)
ウエッジ:クリーブランド RTX 4(48°、52°、58°)
ヘッドウエア:スリクソン
キャディバッグ:スリクソン(GGC-S143)
グローブ:スリクソン(GGG-S023)
アンブレラ:スリクソン
シューズ:アシックス GEL-ACE® TOUR-LADY Boa(TGN924)※
※住友ゴム工業(株)は(株)アシックスとゴルフシューズ分野において業務提携を結んでいます。
ダンロップ・スリクソンのドライバー一覧はこちら。
安田祐香 2020シーズン開幕前インタビュー
安田祐香さん、開幕を迎えるにあたって、インタビュー記事がありました。
私が書いてきたものと重複する部分もありますが、さすがスポルティバ。
長編のインタビューで、2020年春現在の彼女を知ることができます。
さて、2000年度生まれの選手をどう呼ぶか?なのですが、
安田祐香さんは、ミレニアム世代を希望しています。
世間一般では、「プラチナ世代」が多いと思いますが、どうでしょう?
やっぱり、「黄金世代」の活躍が素覚ましいので、プラチナはちょっとって感があると思います。
ちなみに、古江彩佳さんも同じ意見。
私も、彼女たちの年代は、初めから、ミレニアム世代で通してきています。
安田祐香 2020年までの軌跡
安田祐香の歩みを追った記事がありました。
2020シーズンの序盤までは本来の力を出し切れていませんが、今後への期待は変わりません。
コメント
安田プロの経歴がしっかりと分かる内容で素晴らしいです。
今季の活躍に期待しかないですね。
ありがとうございます。
これを最初の投稿にして、安田祐香プロとしての実績を書き足して行こう、
そんなことを考えています。
安田さんには、期待しかありませんね。