スタンフォード大学で圧倒的な力を見せ、アマチュア最強の呼び声も高かった、ローズ・チャン選手。プロ宣言をして初出場したみずほアメリカズオープンで初優勝を飾りました。プロ初戦においてツアー初出場、初優勝は72年ぶりの快挙となります。
アマチュア時代の圧倒的な実績
ローズ・チャン選手はスタンフォード大学在学中で、2023年5月24日に20歳を迎えました。大きな実績としては、2020年には高校生で全米女子アマチュア選手権を制しています。その後スタンフォード大学に進み、通算12勝。入学後はアマチュア最高賞のひとつである、マコーマックメダルを3年連続で受賞し、直近ではオーガスタナショナル女子アマに優勝。今季だけで8勝を挙げています。
プロ宣言後、初の試合はみずほアメリカズオープン
プロ入り、つまりLPGAツアーにプロとして出場するのがいつになるのか注目の的でしたが、みずほアメリカズオープンを選びました。これは、スタンフォード大出身で先輩にあたるミシェル・ウィー・ウェストがホストであること、自身が出場権を持つメジャー大会が今後控えていることなど、ちょうど良いタイミングであったことが大きな決断要因だったと思います。
みずほアメリカズオープンで初出場、初優勝
鳴り物入りで出場した、みずほアメリカズオープン。しかし、意外にも試合前は謙虚で、「現在持っている実力を発揮できれば・・・」と、プロ入り初戦から勝利宣言をしていたタイガーとは対照的でした。
しかし、3日目に圧倒的なスコアで単独首位。最終日は思うようなプレーができずプレーオフとなりましたが、これに競り勝ってプロで初出場、初優勝を飾ります。
※以下ハイライト動画(約25分)
今後のローズ・チャン可能性
何しろ鳴り物入りでプロ宣言し、初出場、初優勝を飾りました。この初出場、初優勝ですが、LPGAツアーのノンメンバーで純粋にアマチュアから転向としての優勝は72年ぶりの快挙となります。ちなみにプロの選手がLPGAツアーで初出場、初優勝ということで言えば、2019年、渋野日向子さんの全英女子オープン優勝以来ということになります。いずれにしても、記録に残る大きな勝利です。
さて、ローズ・チャン選手はプロ宣言をして、推薦でこの試合に臨みました。USLPGAツアーの場合プロ試験はありませんので、宣言プロとして出場は可能です。しかし、ツアーメンバーとなるにはいくつかの条件があるので、それを満たさなければ、テンポラリーメンバー、いわゆる臨時出場選手と言う扱いです。
ローズ・チャン選手も、この大会出場はこの扱いでしたが、優勝という結果を挙げました。優勝となれば、これは一気にLPGAツアーメンバーとなれます。それと同時にツアー優勝者として、来季以降も出場優先順位は高く、ほぼ全試合への出場が可能です。
LPGAツアーメンバーとなるのにはいくつかの条件がありますが、代表的なものは以下の通りです。
2:ノンメンバーでLPGAツアーに出場し優勝
3:ノンメンバーで年間ポイントランキングが40位以内
ローズ・チャン選手は今回の優勝で、2番目の資格を満たしツアーメンバーとなりました。仮定の話となりますが、例え今大会で優勝できなかったとしても8試合の出場が今季約束されていたため、彼女の実力からして、年間ポイントで40位以内の資格でも十分に可能性があったと思われます。いずれにしても、LPGAツアーをけん引する選手の1人として、今後の活躍が期待される選手と言えます。
ちなみに日米でツアープロとなるには違いがありますので、ご興味のある方は以下が関連記事となります。※特に予選会経由でのツアープロへの道です。
LPGAツアーの出場資格と優先順位は以下の記事を参考にしてください。
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