2019 JLPGA プロテストの規定変更と結果

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2019年から、大きな規定変更があった、JLPGAのプロテスト。
その変更点と結果、今後の展望について、まとめていきます。

また、2020年のプロテストについても、変更点がありますので、その点についても書き加えていきます。

2019年プロテストの変更点

2019年から、それまでのプロテストから大きな変更がありました。
それは大きく3点になります。
この変更によって、間違いなく、史上最難関のプロテストとなりました。

単年登録の原則廃止

それまでは、プロテストに合格していなくても、QT(クォリファイイングトーナメント)の受験が可能で、上位に入れば、レギュラーツアーへの参戦が可能でした。
このため、プロテストに合格していなくても、レギュラーツアーへ参戦が可能でした。
一方で、この制度のそもそもの目的は、海外選手の日本ツアーへの参戦を想定したもの。
ですから、2019年の改革は、本来あるべき形に戻ったと言えます。

しかしながら、ツアー選手として戦ってきた選手も、合格が必須となったプロテスト。
見事合格した選手もいれば、涙を飲んだ選手もいました。
また、一部の選手は、単年登録選手として、2020年参戦する移行措置が残りました。

受験年齢の引き下げ

それまでは、満18歳以上であった受験年齢。
これが、満17歳以上に引き下げられました。
つまり、2018年までは、高校を卒業してからでないと受験は出来なかったのですが、2019年からは、現役高校生の受験が可能となりました。
いわゆる、空白の半年を生むことなく、プロテストに合格すれば、高校を卒業した春から、ツアーへの参戦が可能となったのです。

もちろん、激戦のプロテストですから、合格するのは難関です。
それでも、現役の高校3年生3人が合格しました。
日本女子アマチャンピオンの西郷真央、高校生チャンピオンの山下美夢有、日本人の父とフィリピン人の母を持つ、笹生優花と、誰もが認める実力者でした。

プロテスト実施時期の変更

これまで7月に実施されていたプロテストですが、2019年から11月へ変更となりました。
これは、受験年齢の引き下げにも関連します。
高校3年生が受験できるようになった訳ですから、高校生アマチュアの集大成である緑の甲子園に、まずは全力を尽くす。
それから、プロテストを受験してもらうという流れです。

第1次予選 9月 4日(水) ~ 9月 6日(金) 5地区
第2次予選 9月 24日(火) ~ 9月 27日(金) 3地区
最終プロテスト 2019年 11月 5日(火) ~ 11月 8日(金)

2019年プロテストの合格者

大変熾烈な争いとなったプロテストですが、晴れて、21名の選手が合格しました。
彼女たちは92期生となります。
注目されていた、プラチナ世代、ミレニアム世代の代表格である、安田祐香、吉田優利、西村優菜の3選手も実力通りに合格。

これに先立ち、同年齢の古江彩佳選手は、10月に行われたレギュラーツアーの富士通レディースでアマチュア優勝。
そのため、プロテストを受験することなく、プロの資格を得ました。

ですから、古江彩佳さんは、91期生となります。
2019年プロテスト合格者の一覧は、こちらです。晴れて合格の21名を列挙しておきます。

イ ソルラ、山路晶、西村優菜、安田祐香、劉依一、山下美夢有、澁澤莉絵留、セキ ユウティン、中西絵里奈、プリンセス・スペラル、石川怜奈、吉田優利、ハン スンジ、常文恵、アン シネ、河野杏奈、田中瑞希、西郷真央、笹生優花、宮田成華、石井理緒

この中には、既定が変更となり、受験が可能になった高校3年生3人が含まれています。

2020年プロテストの変更点

2020年に行われるプロテストは、受験資格で若干の規定変更がありました。
それは、実力者のアマチュアの、一次、二次のテスト免除。
今まで、アマチュアは一次テストから受験することが基本となっていて、例外として、過去3年間の日本女子アマと日本女子学生の優勝者、そして、日本女子オープンローアマの者は最終からの出場が可能でした。

それが、2020年からは、『当該年度7月31日(金)時点のロレックスランキング50位までの者』、『当該年度JGAナショナルチーム女子メンバーのうち当該年度7月31日(金)時点のJGA日本アマチュアゴルフランキング上位5名の者』。
と規定に変更がされました。
日本代表のトップアマチュアは、最終から受験可能となったのです。

今後のプロテストへの展望

プロテストの関門は、狭く、そして厳しいものです。
特に2019年は、大きな変革があり、レギュラーツアーに参戦していた、単年登録選手の中でも、プロテスト合格ならなかった選手も出ました。

彼女たちは、QTも受験できず、LPGAツアーへの出場は叶わなくなりました。
それでも、ある者は、中国や台湾といった海外ツアーへの参戦を目指し、ある者は、国内の独立系トーナメントに活躍の場を求めました。

国内女子選手の底上げといった意味からは、こういった流れは、個人的には歓迎したいと思います。プロテスト合格者の枠を広げたら?という意見もありますが、今のところ、時期は後ろ倒しでも構わないと考えています。
国内ツアーで育った選手たちが、日本を代表するプレイヤーとして、海外メジャーで活躍する、また、世界ランキング上位20名中、5名以上入るようなレベルになったとき、合格者の枠を広げていく可能性があると考えています。

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