最終日、最終組を中心とした優勝争いになったニチレイレディス。伸ばし合いを促すコースセッティングの中、西村優菜さんが3日間ともノーボギーと隙の無いプレーを展開。-17のトーナメントレコードで今季の優勝を飾りました。第1回リランキングまでは残り3戦となり、ポイント争いにも注目です。
優勝争いの見どころを書いた事前記事。
前半戦をリードしたのは森田遥
最終日、最終組にショートゲームを得意とする好調が2選手。
それが、森田遥さんと西村優菜さんでした。
フロント9で一歩リードは森田遥さん。
チップインバーディーを含む、4つのバーディーで-15まで伸ばします。
決してベタピンで獲ったものではなく、ショートゲームでスコアメイクした。
ここまでは、間違いなく、森田さん中心の試合運びだったと思います。
精度と集中が切れなかった西村優菜
それでも、最終組で森田さんの独走を許さなかったのは西村優菜さんでした。
丁寧にパーを重ね、獲るべきホールではバーディーを獲る。
常にチャンスをうかがうプレースタイルで後半のバックナインに突入します。
明暗が分かれた15番
15番のティーショットまでは、森田遥さんの優勢と言って良かったと思います。
そして迎えた、セカンドショット。
ここで、森田遥さんは、絶好のポジションからのウェッジをシャンク。
右へ大きく外し、リカバリーならず、ここをボギーとします。
一方で、西村さんは、パッティングをねじ込んでバーディーで逆転します。
終盤の強さで西村優菜
残す3ホールで勝負はまだまだわからない差ですが、ここからも真骨頂。
17番のパー3では、9番ウッドでベタピンのバーディー。
最後まで気を抜くことなく、18番もウェッジが冴え、しっかりとバーディーフィニッシュ。
3日間ノーボギー、17アンダーは、大会記録での優勝となりました。
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西村さんは、サロンパスカップで優勝していますので、母の日に捧げる勝利でした。
今回は父の日の勝利となりますので、何とも親孝行なプレイヤーです。
(天候:曇り時々晴れ 気温:25.5℃ 風速:4.3m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》
2022ニチレイレディスで頑張った選手
上位フィニッシュした選手から、何人かピックアップします。
2位 森田遥
もう、15番のセカンド、1ミスしかなかったと言っても良いと思います。
実は完ぺきに見えた2日目にもシャンクが2回あったとのこと。
今季初の優勝争いの結果の2位。
「優勝した西村さん、最終日にノーボギーの6アンダーでプレーするのは簡単なことではないでしょう」と前置きして、「私はアンダーパーでプレーすることが目標。3日間、60台のスコアですからよくやったともいえるけど、優勝へ届かなかった悔しさもある」と話した。
次戦以降の戦いぶりに注目したいと思います。
3位 稲見萌寧
3位という順位は立派だと思いますが、何しろ稲見萌寧さんです。
優勝以外は物足りなく感じてしまいがちですが、ショットは全然悪くない。
しかも、最終日は4番でホールインワンを決めています。
「プロで2度目です。見えました。嬉しいというより驚きました。手前に落ちて、4ヤードぐらい転がって、ポンと入りました。(今日)前半で結構伸ばしただけに、後半でもう1つ、2つ伸ばしたかった。後半の方が難しい感覚があって、そんなに伸ばせる感じではなかった。とりあえず、ノーボギーで良かったです」
たたみかけるような強さで勝っていく稲見さんまで、あと一歩というところでしょうか?
5位 佐藤心結
何となく、前半戦から慎重にプレーしているように見えました。
もちろん、無理な攻めをして脱落していくことは避けたい。
それでも、佐藤さんのショット力であれば、フロント9から、伸ばせたと思います。
「結果は悔しいけど、この経験が今後、上位争いしたときに生かせると思う。そこは収穫なので次につなげたいです。まだまだ力不足なところがたくさんあります。優勝するというのはそう簡単にはできない、そんなに甘いものではない。この結果ですが、スコアを落とさずに上がれたのは良かったです」
確かにショートゲームを含めた総合力では、同伴競技者が勝りました。
本当に良い経験として、優勝に結び付けたいです。
6位 有村智恵
個人的に有村さんが頑張ると、女子ゴルフ全体が活性化するように思います。
最終日もしっかりと伸ばして、通算-10で6位に入りました。
メルセデスポイントも52.50ptを加算し、通算200.66ptはランキングで44位に上昇です。
長いシーズンなので、一喜一憂する時期ではありませんが、TOP10フィニッシュは大事だと思います。
2022ニチレイレディス後のランキングポイント
まずは、優勝した西村優菜さんは200ポイントを獲得し、7位まで上昇です。
メルセデスランキングポイントのスタッツはこちら。
そして、シーズンは長いので、気になるところはリランキング対象選手の状況です。
ニチレイレディス終了時で上位により、順位変動が目立った選手は以下の通りです。
佐藤心結:+60.00pt TTL:198.96pt リランキング14位
阿部未悠:+44.00pt TTL:225.69pt リランキング10位
永井花奈:+37.00pt TTL:187.58pt リランキング17位
特に、永井花奈さんは、この試合、主催者推薦選考会を突破しての出場でした。
永井さんの出場資格は、QTランキング41位。
そのため、後半戦の出場をかけ、この大会でのポイント獲得は大きいです。
さて、リランキング対象選手には、QT順位以外で第1回リランキングまでの前半戦出場権、いわゆる準シード組を含めた選手たちがいて、シビアなポイント争いが続いています。
ニチレイレディス終了時での、各選手のリランキング順位とポイントを整理しておきます。
18位 河本結 173.27pt
22位 林菜乃子 163.20pt
24位 ささきしょうこ 152.67pt
28位 リハナ 139.20pt
40位 鶴岡果恋 76.73pt
47位 小野祐夢 46.40pt
55位 淺井咲希 35.83pt
その他、推薦出場を上手く使ってポイントを積んできた選手もいて、昨年末のQTから、それなりの選手で出場権の入れ替わりはありそうです。
第1回のリランキングは、ニッポンハムレディス終了時になりますので、残りは3戦となります。
リランキングのスタッツはこちらです。
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