2022 女子ゴルフ メルセデスランキングとポイント制

2022年のシーズンから女子ゴルフの指標が、賞金獲得額からポイント制を基本としたメルセデスランキングに完全移行されます。20-21シーズンは併用の移行期間だったのですが、ポイント制で何が変わるのか、試合毎のポイント配分テーブル、配分方法を解説しています。公平性を担保しながら、世界への道を開いていく、良い方向性です。

9月に速報版を記事にしましたので、この追加、解説版ともなります。

女子ゴルフ シード権はポイント制に完全移行へ
女子プロゴルフのシード権についての基準が変わります。長年、賞金ランキングをベースにしたシード権が常識化していましたが、各大会毎に賞金総額に差があること、海外試合での獲得賞金額が反映されていないといった側面がありました。今季、ポイント制との併用がされていますが、今後はポイント制へと一本化されます。
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公平性をはかるポイント制

女子ゴルフは大会によって、大きく賞金総額に差があります。
これは、スポンサーによるものなので、一律ではないのは仕方がないところ。
一方で、最大5倍という差がある中では、同じ優勝でもランキング的には不公平になります。

かねてから選手からも要望が上がっていましたが、2022年から完全移行。
メルセデスランキングポイントに、ランキングは一本化となりました。

メルセデス・ランキング一本化を実現 国内女子ツアー2022年から規定変更
2022年シーズンに向けて、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)はいくつかの規定変更を発表した。 大きな変更点は、シード権やリランキング、特定大会(TOTOジャパンクラシック、3ツアーズ)出場権などの基準を、賞金ランキングからメルセデス・ランキングへ一本化すること。これにより、大会ごとの賞金格差を吸収する。また、海外メ...

シード権とリランキングの変更

この一本化によって、シード権は、ポイントランキング上位50位に一本化となります。
そして、シーズン中に2回実施予定のリランキングもポイント制に。
また、出場選手が上位に限られる、TOTOジャパンクラシックやリコーカップも、このポイントが基準になります。

リランキングの時期は、現時点で、第1回が、7月のニッポンハムレディスクラシック終了時。
第2回は9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン終了時となっています。
ただし、大東建託・いい部屋ネットレディス前のオープンウィークに競技が追加となった場合には、リランキング適用時期が変更となる可能性があります。

第1回のリランキング時期が2週後ろ倒しになりましたが、ここは現実をみながら、試行錯誤をしていく段階措置だと思います。

【2022】女子ゴルフ JLPGAシード選手一覧 2021年11月確定版
2020-21と統合されたシーズンも、2021エリエールレディスを終了し、シード権が確定しました。今回のシード権は、従来の賞金獲得額に加えて、メルセデスランキングの上位50名も対象。両方式の採用により、シード選手は52名となりました。

海外メジャーへの参戦に追い風

また、ポイント制には、海外メジャーの成績も反映されています。
海外メジャーでの獲得ポイントは、国内3日間大会の4倍計算です。

そして、国際ツアー登録にも関係しています。
これは何かと言えば、国内ツアーを主戦場とする選手が、米ツアーで優勝した場合です。

シーズン中に米女子ツアーで優勝した選手は、これまではシーズン開幕前しかできなかった国際ツアー登録をシーズン中でも行えるようにした。国際ツアー登録選手として承認されると、翌日から前年度欠場競技と優勝者の翌年度出場義務が免除され、海外メジャー(および前後1試合)以外の海外ツアーにも罰則なしで出場できるようになる。今年、「全米女子オープン」を制してすぐに米ツアーメンバーになった笹生優花はルーキーイヤーだったため問題にならなかったものの、同じことがシード選手に起きた場合の不都合を回避できる。

加えて、国際ツアー登録をしていない選手は、これまでは海外メジャー(および前後1試合)以外に年間1試合のみ許可されていた海外ツアーへの出場が、年間2試合に増やされた。これらはいずれも、海外メジャー(海外競技)での活躍が国内ツアー強化につながるという方針がベースとなっている。

米ツアーでの優勝が、夢では無く、現実的な目標となっている現状では追い風の規定変更です。

複数年シードの整理

これまでの規定であれば、理論上、最長15年シードが獲得可能でした。
※同一年度内の公式戦複数回優勝や賞金ランキング1位の組み合わせ等。

今回は、シンプルに規定が変更されました。

公式戦優勝:3年、メルセデス・ランキング1位:4年、上記の条件複数該当者:5年

最長が5年になったこと、メルセデスランキング1位は3年シードから4年シードに変更です。

世界基準のツアーへ

JLPGAは2018年のポジションペーパーで、こう発表しています。

記者会見概要及びポジションペーパー LPGAツアーにおける「放映権」について|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会
一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式サイトです。

2つの柱が、

①持続可能な財政基盤の確立と②ツアーの環境整備の両者が不可欠

持続可能な財政基盤の確立が、いわゆる、放映権問題に関係します。
一方で、ツアーの環境整備については、2013年度から取り組みが中期経営計画でなされています。

特にTPD部門では「ツアー強化」を重点テーマとして、レギュラーツアーでは4日間競技の推奨、練習場環境の充実、ステップ・アップ・ツアーの試合数増加、仕事の精査と効率化に対して、具体的な目標数値を掲げ、その達成に励んで参り、かなりの成果を出しつつあります。

確かに、ツアーのレベルも上がり、渋野日向子さんの全英女子オープン優勝、そして、笹生優花、畑岡奈紗両選手による、全米女子オープン優勝争いなど、確実な進歩であると思います。

国内の女子ツアーは、この数年で一気にレベルが上がりました。
当然、争いは熾烈になっていますが、これが世界へと通じる礎にもなっています。

2022年からは、渋野日向子、古江彩佳の両選手が主戦場をアメリカに移します。
それでも、続々と実力者が現れる国内ツアーが空洞化する懸念は無いでしょう。

メルセデスランキングポイントの配分方法

2022年から、このポイントで、シード権やリランキングが決定されます。
TOTOジャパンクラシックやリコーカップへの出場権もそうですね。
では、実際のポイントは、どのように付与されるのでしょうか?

JLPGAの解説ページがこちらです。

メルセデス・ランキングの詳細|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会
一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式サイトです。

気になる、各試合毎のポイントについて、記載しておきます。

まず、原則ですが、優勝者に与えられるポイント。
これが、3日間大会、4日間大会、国内メジャー、海外メジャーで異なります。
3日間大会では、200ポイント、4日間大会では、300ポイント、国内メジャーで400ポイント、海外メジャーで800ポイントとなります。

2位以降に与えられるポイントは、各大会で順次下がっていきます。
ポイント配分テーブルは以下の通りとなっています。

順位3日間4日間国内公式USメジャー
1200300400800
2120180240480
390135180360
470105140280
56090120240
65582.5110220
75075100200
84770.594188
9446688176
104161.582164
11385776152
12365472144
13345168136
14324864128
15304560120
16284256112
17263952104
1824364896
1922334488
2020304080
211928.53876
2218273672
231725.53468
2416243264
251522.53060
2614212856
271319.52652
2812182448
291116.52244
3010152040
319.514.251938
32913.51836
338.512.751734
348121632
357.511.251530
36710.51428
376.59.751326
38691224
395.58.251122
4057.51020
414.87.29.619.2
424.66.99.218.4
434.46.68.817.6
444.26.38.416.8
4546816
463.85.77.615.2
473.65.47.214.4
483.45.16.813.6
493.24.86.412.8
5034.5612
512.94.355.811.6
522.84.25.611.2
532.74.055.410.8
542.63.95.210.4
552.53.75510
562.43.64.89.6
572.33.454.69.2
582.23.34.48.8
592.13.154.28.4
602348
611.92.853.87.6
621.82.73.67.2
631.72.553.46.8
641.62.43.26.4
651.52.2536
661.42.12.85.6
671.31.952.65.2
681.21.82.44.8
691.11.652.24.4
7011.524

ランキングにおいて、ポイント数が同じ場合の優先順位は次の通りとする。
・当該年度JLPGAツアー競技優勝回数(回数が多い者を上位とする。)
・当該年度シード選手(本号内の優先順位は、前年度のメルセデス・ランキング上位順とする。)
・JLPGAツアー規定第15条第1項第5号及び第6号該当者(本号内の優先順位は、前年度のメルセデス・ランキング上位順とする。)
・JLPGAツアー規定第15条第1項第7号該当者(本号内の優先順位は、前年度のステップ賞金ランキング上位順とする。)
・QTランキングリスト上位順
・生涯獲得賞金ランキング上位順

2022年は、実際にポイント制一本化の導入初年度になります。
リランキングやシード権に必要なポイントについては、あらためて更新したいと思います。

2023シードに向けての試算

2022年シーズンも後半、8月のニトリレディス終了時に試算をしました。
2023年度シードに向けての必要ポイント数の参考指標にしていただくと幸いです。

【試算】2023シード権に必要なメルセデスポイント
2022シーズンから、女子ゴルフのシード権はメルセデスポイントに一本化されました。従来の賞金シードとは違う、また、昨シーズンは20-21の統合シーズンであったこともあって、2023年のシード権獲得ラインが見えづらくなっています。試算を行ないましたので、参考指標の1つとしていただければと思います。

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